TELNET(1) | General Commands Manual | TELNET(1) |
名前¶
telnet
— TELNET
プロトコルのユーザーインターフェース
書式¶
telnet
[-4678EFKLadr
] [-X
authtype] [-S
tos] [-e
escapechar] [-l
user] [-n
tracefile] [host
[port]]
説明¶
telnet
コマンドは TELNET
プロトコルを用いて他のホストと相互通信をするために使われる。
このプログラムは、("telnet>
")
というプロンプトを表示して、
コマンドモードで開始される。
引き数 host
を付けて telnet
が起動されると、
open
コマンドが暗黙のうちに実行される。
以下の説明を参照すること。
オプション:
-4
- IPv4 によるアドレス解決を強制する。
-6
- IPv6 によるアドレス解決を強制する。
-7
- 入力と出力で 8
番目のビットを剥ぎ取る。デフォルトの
Telnet は 8
ビットクリーンであるが、強制されない限り
TELNET BINARY
オプションを送信しない。 -8
- 8
ビットデータパスを指定する。これは入力と出力双方に於いて
TELNET BINARY
オプション使用のネゴシエーションを行う。 -E
- エスケープ文字の機能を無効にする。 つまり、エスケープ文字を「無視する文字」に設定する。
-F
- Kerberos V5
認証が利用される時、
-F
オプションは、 ローカル環境へすでにフォワード済みのクレデンシャルを含めた、 ローカルクレデンシャルをリモートシステムへフォワードする。 -K
- リモートシステムへ自動ログインをしない。
-L
- 出力に 8
ビットデータパスを指定する。
出力のみで
TELNET BINARY
オプション使用のネゴシエーションを行う。 -X
atype- atype の認証を無効にする。
-a
- 自動ログインをさせる。
現在のところ、リモートホストが
ENVIRON
オプションのUSER
変数をサポートしている場合、この変数がログイン名として送信される。 ユーザ名は getlogin(3) を使って取得される。 -d
debug
の初期値をTRUE
に設定する。-r
- rlogin(1)
をエミュレートする。
このモードでは、デフォルトのエスケープ文字はチルダ
(~) である。
また、エスケープ文字の解釈は変更される。
エスケープ文字の後にドット
(.) を続けると
telnet
をリモートホストから切断する。 エスケープ文字の後に ^Z を続けるとtelnet
を中断する。 ^] (デフォルトのtelnet
エスケープ文字) を送ると通常の telnet プロンプトが表示される。 これらのコードは行頭にある場合にのみ受け付けられる。 -S
tos- telnet 接続のための サービスタイプ (type-of-service, TOS) オプションの値を tos に設定する。
-e
escapechar- エスケープ文字を escapechar に設定する。 文字を何も指定しない場合、エスケープ文字は使われない。 接続されている間にエスケープ文字が入力されると、 telnet はコマンドモードになる。
-l
user- リモートシステムにログインするユーザーとして
user
を指定する。
これは指定された名前を環境変数
USER
として送信することで実現されるので、 リモートシステムがTELNET ENVIRON
オプションをサポートしている必要がある。 このオプションは、暗黙のうちに-a
オプションが使われ、open
コマンドとともに使われる。 -n
tracefile- トレース情報を記録するためにファイル
tracefile を開く。
以下の
set tracefile
コマンドを参照すること。 - host
- ネットワーク越しに接続するホストを指定する。
- port
- 接続するポート名またはサービス名を指定する。
指定されない場合、
telnet
ポート (23) が使われる。
プロトコル:
接続がオープンされると、
telnet
は TELNET
LINEMODE
オプションを有効にしようとする。
これが失敗した場合、
telnet
は 2
つの入力モード “character
at a time” と “old line by line”
のうちどちらかを選択する。
これはリモートシステムがどちらをサポートしているかに依存する。
LINEMODE
が有効になっている場合、文字処理はリモートシステムの制御下におかれた
ローカルシステムで実行される。
入力の編集や文字のエコーが無効にされた場合、
リモートシステムはその情報を中継する。
リモートシステムは生成された特殊文字も中継する。
これにより、ローカルシステムにも効果が及ぶ。
“character at a time” モードでは、 入力されたテキストの大部分は、処理のためにリモートシステムへすぐに送信される。
“old line by line” モードでは、 すべてのテキストはローカルでエコーされる。 そして、(通常は) 完全な行のみがリモートホストに送信される。 “local echo character” (初期設定では “^E”) は ローカルエコーのオン・オフを切替えるために使われる (これはパスワードをエコーせずに入力する場合によく用いられる)。
LINEMODE
オプションが有効になっている場合、または
localchars
の切替えが
TRUE
の場合
(これは “old line by line“
のデフォルトである。以下を参照)、
ユーザーの quit
,
intr
, flush
文字はローカルでトラップされ、
TELNET
プロトコルシーケンスとしてリモート側に送信される。
LINEMODE
が有効になっている場合、
ユーザーの susp
と eof
も TELNET
プロトコルシーケンスとして送信される。
そして、 quit
は
BREAK
ではなく
TELNET ABORT
として送信される。
オプションとしては、
(リモートホストが TELNET
シーケンスを認識するまで)
端末へのサブシーケンス出力をフラッシュするもの
(以下の toggle
autoflush
と toggle
autosynch
を参照) や、
(quit
と intr
の場合に)
それまでの端末への入力をフラッシュするものがある。
コマンド:
以下の telnet
コマンドが使用可能である。
他と区別がつく範囲で、後ろの方を省略することもできる。
auth
argument ...auth
はTELNET AUTHENTICATE
プロトコルオプションを制御する。telnet
が認証なしでコンパイルされた場合、auth
コマンドは使えない。 このコマンドに使える引き数は以下の通りである。disable
type- 指定した認証タイプを使用不可にする。
指定可能な認証タイプの一覧を見たい場合は、
auth disable ?
コマンドを使うこと。 enable
type- 指定した認証タイプを使用可能にする。
指定可能な認証タイプの一覧を見たい場合は、
auth enable ?
コマンドを使うこと。 status
- 認証タイプの現在の状態をリストする。
現在のバージョンの
telnet
は認証をサポートしていない点に注意すること。close
- リモートホストへの接続がある場合は、接続を閉じ、コマンドモードに戻る。
display
argument ...set
やtoggle
で設定された値 (以下を参照) の全て、または一部を表示する。encrypt
argument ...- encrypt コマンドは
TELNET ENCRYPT
プロトコルオプションを制御する。telnet
が暗号化なしでコンパイルされた場合、encrypt
コマンドはサポートされない。このコマンドに指定可能な引き数は以下の通りである。
disable
type[input|output]
- 指定した暗号化タイプを使用不可にする。 input または output を指定しない場合、両方の暗号化が無効にされる。 指定可能な暗号化タイプの一覧を見るには、 ``encrypt disable ?'' を使うこと。
enable
type[input|output]
- 指定した暗号化タイプを使用可能にする。 input または output を指定しない場合、両方の暗号化が有効にされる。 指定可能な暗号化タイプの一覧を見るには、 ``encrypt enable ?'' を使うこと。
input
- ``encrypt start input'' と同じ。
-input
- ``encrypt stop input'' と同じ。
output
- ``encrypt start output'' と同じ。
-output
- ``encrypt stop output'' と同じ。
start
[input|output]
- 暗号化を開始する。 input または output を指定しない場合、両方の暗号化を開始する。
status
- 暗号化モジュールの現在の状態を表示する。
stop
[input|output]
- 暗号化を停止する。 input または output を指定しない場合、両方の暗号化を停止する。
type
type- その後の ``encrypt start'' コマンドや ``encrypt stop'' コマンドで使われる 暗号化のデフォルトタイプを設定する。
現在のバージョンの
telnet
は、暗号化をサポートしていない点に注意すること。 environ
arguments...environ
コマンドはTELNET ENVIRON
プロトコルオプションを用いてtelnet
リンクを通して環境変数を渡すために使われる。 シェルからエクスポートされる全ての変数が定義されるが、 デフォルトでは環境変数DISPLAY
とPRINTER
のみが送信するために選ばれる。 コマンドラインオプション-a
または-l
が使われた場合、 環境変数USER
が送信するために選ばれる。environ
コマンドに指定可能な引き数は以下の通りである。define
variable value- 環境変数 variable が値 value を持つと定義する。 このコマンドで定義された環境変数は、 引き渡す (``エクスポートする'') ために自動的に選択される。 値 value はシングルクォートやダブルクォートで囲ってもよい。 このようにすると、タブやスペースを値に含めることができる。
undefine
variable- 既に存在する環境変数 variable の定義を削除する。
export
variable- 指定した環境変数をリモートホストに渡されるように設定する。
unexport
variable- 指定した環境変数をリモートホストに渡されないように設定する。 リモートホストはエクスポートされない (渡されない) 変数について 明示的に問い合わせることもある。
list
- 現在の環境変数の一覧を表示する。
*
でマークされた環境変数はリモートホストに渡される。 リモートホストは他の環境変数について明示的に問い合わせることもある。 ?
environ
コマンドについてのヘルプ情報を表示する。
logout
TELNET LOGOUT
プロトコルオプションをリモートホストに送る。 このコマンドはclose
コマンドに似ている。 リモートホストがLOGOUT
オプションをサポートしていない場合は、何も起こらない。 サポートしている場合、このコマンドにより接続を閉じる。 リモート側が再接続のためのユーザーセッションのサスペンドも サポートしている場合、logout コマンドはセッションを即時終了することを意味する。mode
type- type
はセッションの状態に依存するいくつかのオプションのうちの
1 つである。 telnet
は要求されたモードに入るようにリモートホストに要請する。
リモートホストがそのモードに入ることが可能であると返答すると、
そのモードが有効になる。
character
TELNET LINEMODE
オプションを無効にする。 また、リモート側がLINEMODE
オプションを解釈できない場合は、 “character at a time“ モードに入る。line
TELNET LINEMODE
オプションを有効にする。 また、リモート側がLINEMODE
オプションを解釈できない場合は、 “old-line-by-line“ モードに入ろうとする。isig
(-isig
)LINEMODE
オプションのTRAPSIG
モードを有効 (無効) にしようとする。LINEMODE
オプションが有効になっている必要がある。edit
(-edit
)LINEMODE
オプションのEDIT
モードを有効 (無効) にしようとする。LINEMODE
オプションが有効になっている必要がある。softtabs
(-softtabs
)LINEMODE
オプションのSOFT_TAB
モードを有効 (無効) にしようとする。LINEMODE
オプションが有効になっている必要がある。litecho
(-litecho
)LINEMODE
オプションのLIT_ECHO
モードを有効 (無効) にしようとする。LINEMODE
オプションが有効になっている必要がある。?
mode
コマンドのヘルプ情報を表示する。
open
host [[-l
] user][-
port]- 指定したホストと接続をオープンする。
ポート番号が指定されない場合、
telnet
は telnet デーモンと標準ポート (23) で接続しようとする。 ホストの指定はホスト名でも IP アドレスでもよい。-l
オプションは、コマンドラインでの-l
オプションと同様に、 リモートシステムに渡されるユーザー名を指定するために使われる。telnet
ポート以外のポートと接続する場合、telnet
は telnet プロトコルによるネゴシエーションを試みない。 これにより telnet プロトコルをサポートしていないサービスと 失敗することなく接続することができる。 ポート番号の前にダッシュを置くことにより、 プロトコルネゴシエーションを強制的に行わせることができる。接続が確立した後、ユーザーの .telnetrc ファイルの中でリモートホストと関連づけられている 全てのコマンドが実行される。
.telnetrc ファイルのフォーマットは次のようになっている。 # で始まる行と空行は無視される。 ファイルのそれ以外の部分には、ホスト名とそのホストに対して使われる
telnet
コマンドのシーケンスが含まれる。 コマンドは 1 行に 1 つで、空白でインデントされていなければならない (訳注: 行頭には空白が必要)。 空白で始まっていない行はホスト名として解釈される。 名前がファイル中で指定されているホストに接続すると、 そのホストに関連付けられたコマンドが実行される。 quit
- 全ての開いているセッションを閉じて
telnet
を終了する。 コマンドモードで end of file 条件を入力した場合も、 これと同じ動作が行われる。 send
arguments- 1 つ以上の telnet
プロトコルシーケンスをリモートホストに送る。
以下はここで指定できるコード
(引き数) である (1
つのコマンドの中で複数のコードが指定できる)。
abort
TELNET ABORT
(Abort Processes) シーケンスを送る。ao
TELNET AO
(Abort Output) シーケンスを送る。 リモートシステムに対して、 リモートシステム から ユーザー端末 への 出力をフラッシュさせる。ayt
TELNET AYT
(Are You There?) シーケンスを送る。 リモートシステムはそれに応答するかしないかを選択できる。brk
TELNET BRK
(Break) シーケンスを送る。 リモートシステムにとって重要な意味を持つ場合もある。ec
TELNET EC
(Erase Character) シーケンスを送る。 最後に入力された文字をリモートシステムに消去させる。el
TELNET EL
(Erase Line) シーケンスを送る。 現在入力中の行をリモートシステムに消去させる。eof
TELNET EOF
(End Of File) シーケンスを送る。eor
TELNET EOR
(End of Record) シーケンスを送る。escape
- 現在の
telnet
エスケープ文字を送る。 ga
TELNET GA
(Go Ahead) シーケンスを送る。 リモートホストにとってたぶん意味がない。getstatus
- リモート側が
TELNET STATUS
コマンドをサポートしている場合、getstatus
はサーバに現在のオプションの状態を送るように要求する。 ip
TELNET IP
(Interrupt Process) シーケンスを送る。 現在実行しているプロセスをリモートホストに中止させる。nop
TELNET NOP
(No Operation) シーケンスを送る。susp
TELNET SUSP
(Suspend Process) シーケンスを送る。synch
TELNET SYNCH
シーケンスを送る。 このシーケンスは、それまでに打ち込まれた入力 (ただし、まだ読まれていないもの) をリモートシステムに破棄させる。 このシーケンスは TCP 緊急データとして送られる (リモートシステムが 4.2BSD の場合は動作しないかもしれない -- 動作しない場合は小文字 “r” が端末にエコーされる)。do
cmddont
cmdwill
cmdwont
cmdTELNET DO
cmd シーケンスを送る。 コマンド cmd は、0 から 255 までの 10 進数、 または特定のTELNET
コマンドの対するシンボル名である。 コマンド cmd には、既知のシンボル名を含むヘルプ情報を表示するためのhelp
または?
を指定することもできる。?
send
コマンドのヘルプ情報を表示する。
set
argument valueunset
argument valueset
コマンドはtelnet
変数のうちの 1 つを特定の値、またはTRUE
に設定する。 特別な値off
は変数に関連付けられた機能を無効にする。 これはunset
コマンドを使った場合と同じである。unset
コマンドは指定された変数を無効、またはFALSE
に設定する。 変数の値はdisplay
コマンドによって調べることができる。 TRUE と FALSE の切替えでなく、値が set や unset される変数を以下に列挙する。 また、toggle
コマンドによって値が切替えられる変数は、 明示的に set や unset を使って設定してもよい。ayt
- telnet が localchars
モードの場合、または
LINEMODE
が有効になっている場合に、ステータス文字が入力されると、TELNET AYT
シーケンスがリモートホストに送られる。 "Are You There" 文字の初期値は、端末のステータス文字である。 echo
- これは、“line by line” モード時に入力された値を (通常の処理として) ローカルでエコーするのか、 (パスワード入力などのために) エコーを抑制するのかを 切替える値である (初期値は “^E” である)。
eof
telnet
がLINEMODE
や “old line by line” モードで動作している場合、 行頭の文字としてこの文字を入力すると、 この文字がリモートシステムに送られる。 eof 文字の初期値としては、端末のeof
文字が使われる。erase
telnet
がlocalchars
モード (以下のtoggle
localchars
を参照) であり、 かつ “character at a time” モードで動作している場合、 この文字が入力されると、TELNET EC
シーケンス (上記のsend
ec
を参照) がリモートシステムに送られる。 erase 文字の初期値としては、端末のerase
文字が使われる。escape
- これは、(リモートシステムと接続された場合に)
telnet
コマンドラインモードに入るためのtelnet
エスケープ文字である (初期値は “^[” である)。 flushoutput
telnet
がlocalchars
モード (以下のtoggle
localchars
を参照) の場合にflushoutput
文字が入力されると、TELNET AO
シーケンス (上記のsend
ao
を参照) がリモートホストに送られる。 flushoutput 文字の初期値としては、端末のflush
文字が使われる。forw1
forw2
telnet
がLINEMODE
モードで動作している場合に、この 2 文字が入力されると、 行の一部 (この 2 文字の間の部分) がリモートシステムに送られる。 この 2 つのフォワード文字の初期値としては、 端末の eol と eol2 が使われる。interrupt
telnet
がlocalchars
モード (以下のtoggle
localchars
を参照) の場合にinterrupt
文字が入力されるとTELNET IP
シーケンス (上記のsend
ip
を参照) がリモートホストに送られる。 interrupt 文字の初期値としては、端末のintr
文字が使われる。kill
telnet
がlocalchars
モード (以下のtoggle
localchars
を参照) であり、かつ
“character at a time” モードで動作している場合に、 この文字が入力されると、TELNET EL
シーケンス (上記のsend
el
を参照) がリモートシステムに送られる。 kill 文字の初期値としては、端末のkill
文字が使われる。lnext
telnet
がLINEMODE
または “old line by line“ モードで動作している場合、 この文字が端末のlnext
文字として使われる。 lnext 文字の初期値としては、端末のlnext
文字が使われる。quit
telnet
がlocalchars
モード (以下のtoggle
localchars
を参照) の場合にquit
文字が入力されると、TELNET BRK
シーケンス (上記のsend
brk
を参照) がリモートホストに送られる。 quit 文字の初期値としては、端末のquit
文字が使われる。reprint
telnet
がLINEMODE
または “old line by line“ モードで動作している場合、 この文字が端末のreprint
文字として使われる。 reprint 文字の初期値としては、端末のreprint
文字が使われる。rlogin
- これは rlogin
モードのエスケープ文字である。
この文字を設定すると、
コマンドラインオプション
-r
と同様に rlogin モードが有効になる (件の部分も参照のこと)。 start
TELNET TOGGLE-FLOW-CONTROL
オプションが有効になっている場合、 この文字が端末のstart
文字が使われる。 start 文字の初期値としては、端末のstart
文字が使われる。stop
TELNET TOGGLE-FLOW-CONTROL
オプションが有効になっている場合、 この文字が端末のstop
文字として使われる。 stop 文字の初期値としては、端末のstop
文字が使われる。susp
telnet
がlocalchars
モードの場合、またはLINEMODE
が有効になっている場合に、suspend
文字が入力されると、TELNET SUSP
シーケンス (上記のsend
susp
を参照) がリモートホストに送られる。 suspend 文字の初期値としては、端末のsuspend
文字が使われる。tracefile
netdata
がTRUE
の場合、またはoption
によるトレースがTRUE
の場合、このファイルに出力が書き出される。 この値が “-
” に設定された場合、トレース情報は標準出力に書き出される (これがデフォルトである)。worderase
telnet
がLINEMODE
または “old line by line“ モードで動作している場合、 この文字は端末のworderase
文字として使われる。 worderase 文字の初期値としては、端末のworderase
文字が使われる。?
set
(unset
) で指定可能なコマンドを表示する。
slc
stateslc
(Set Local Characters) コマンドは、TELNET LINEMODE
オプションが有効な場合に、特殊文字の状態を設定・変更するために使われる。 特殊文字は、 (ip
やquit
といった) TELNET コマンドシーケンスや (erase
やkill
といった) 行編集文字にマップされる文字である。 デフォルトでは、ローカルの特殊文字がエクスポートされる。status
telnet
の現在の状態を表示する。 この表示には現在のモードだけではなく、 もし可能ならば、リモートホストの名前も含まれる。toggle
arguments ...telnet
のイベントしての応答を制御するフラグを (TRUE
とFALSE
の間で) 切替える。 これらのフラグは、set
とunset
コマンドを用いて、TRUE
またはFALSE
に明示的に設定してもよい。 1 つ以上のフラグを 1 度に切替えてもよい。 フラグの状態はdisplay
コマンドで調べることができる。 指定可能なフラグは以下の通りである。authdebug
- 認証コードのデバッグを有効にする。 このフラグは認証のサポートが有効である場合にのみ存在する。
autoflush
autoflush
とlocalchars
がともにTRUE
で、ao
文字またはquit
文字が認識された場合 (さらにこれらの文字が TELNET シーケンスに変換された場合。詳細はset
を参照)、 TELNET シーケンスが処理されたことが (TELNET TIMING MARK
オプションによって) リモートシステムに認識されるまで、telnet
はユーザーの端末にデータを何も表示しないようにする。 端末上のユーザーが "stty noflsh" を実行していない場合、 この切替えの初期値はTRUE
である。 実行していた場合はFALSE
である (stty(1) を参照すること)。autodecrypt
TELNET ENCRYPT
がネゴシエートされているとき、デフォルトではデータストリームの 実際の暗号化 (復号化) は自動的には始まらない。 autoencrypt (autodecrypt) コマンドは、 出力 (入力) ストリームの暗号化ができるだけ早く有効になるように命令する。このフラグは暗号化のサポートが有効である場合にのみ存在する。
autologin
- リモート側が
TELNET AUTHENTICATION
オプションをサポートしている場合、 telnet は自動認証を行うために、そのオプションを使う。TELNET AUTHENTICATION
オプションがサポートされていない場合、 ユーザーのログイン名はTELNET ENVIRON
オプションを使って渡される。 このフラグを設定するのは、コマンドライン上でopen
コマンドに a オプションを指定するのと同じである。 autosynch
autosynch
とlocalchars
がともにTRUE
の場合に、intr
文字またはquit
文字 (intr
文字とquit
文字の説明は上記のset
を参照すること) が入力されると、 結果として送られる telnet シーケンスの後にはTELNET SYNCH
シーケンスが続く。 両方の telnet シーケンスのが読み込まれて作用するまでには、 この手続きにより、 リモートホストに対してそれまでの全ての入力を捨て始めるようにさせるべきである
。 このトグルの初期値はFALSE
である。binary
- 入力と出力の両方に対して、
TELNET BINARY
オプションを有効・無効にする。 inbinary
- 入力に対して
TELNET BINARY
オプションを有効・無効にする。 outbinary
- 出力に対して
TELNET BINARY
オプションを有効・無効にする。 crlf
- これが
TRUE
の場合、キャリッジリターンは<CR><LF>
として送られる。 これがFALSE
の場合、キャリッジリターンは<CR><NUL>
として送られる。 このトグルの初期値はFALSE
である。 crmod
- キャリッジリターンモードを切替える。
このモードが有効になっていると、
リモートホストから受信した大部分のキャリッジリターンは、
キャリッジリターンとラインフィードに変換される。
このモードは、ユーザーが入力した文字に対しては作用せず、
リモートホストから受信した文字についてのみ作用する。
このモードは、リモートホストがキャリッジリターンしか送らず、
ラインフィードしない場合を除いて、それほど役に立たない。
このトグルの初期値は
FALSE
である。 debug
- ソケットレベルデバッグの有効・無効を切替える
(
スーパーユーザー
のみ使える)。 このトグルの初期値はFALSE
である。 encdebug
- 暗号化コードに対するデバッグ情報を有効にする。 このフラグは暗号化がサポートされている場合にのみ存在する。
localchars
- これが
TRUE
の場合、flush
,interrupt
,quit
,erase
,kill
文字 (上記のset
を参照) はローカルで認識され、(うまくいけば) 適切な TELNET コントロールシーケンス (それぞれao
,ip
,brk
,ec
,el
; 上記のsend
を参照) に変換される。 “old line by line” モードでの初期値はTRUE
である。 “character at a time” モードでの初期値はFALSE
である。LINEMODE
オプションが有効になっている場合、localchars
の値は無視され、常にTRUE
であると仮定される。LINEMODE
が有効になったことがある場合、quit
はabort
として送られ、eof and
はeof and
susp
として送られる。 (上記のsend
を参照)。 netdata
- (16
進数フォーマットによる)
全てのネットワークデータの表示を切替える。
このトグルの初期値は
FALSE
である。 options
- (telnet
オプションを処理する際の)
内部の
telnet
プロトコル処理の表示・非表示を切替える。 このトグルの初期値はFALSE
である。 prettydump
netdata
が有効になっている場合に、prettydump
が有効になっていると、netdata
コマンドからの出力はユーザーにとって一層読みやすい形式にフォーマットされる。 出力される文字の間に空白が入れられ、 telnet エスケープシーケンスの前には、探しやすいように '*' が置かれる。skiprc
- skiprc が
TRUE
の場合、 telnet は .telnetrc ファイルを読まない。 このトグルの初期値はFALSE
である。 termdata
- (16
進数フォーマットによる)
全ての端末データの表示を切替える。
このトグルの初期値は
FALSE
である。 verbose_encrypt
verbose_encrypt
がTRUE
の場合、 TELNET は暗号化が有効か無効かのメッセージを毎回表示する。 このトグルの初期値はFALSE
である。 このフラグは暗号化がサポートされている場合にのみ存在する。?
toggle
コマンドに指定可能な引き数を表示する。
z
telnet
をサスペンドする。 このコマンドはユーザーが csh(1) を使っている場合にのみ動作する。!
[command]- ローカルシステムのサブシェルで、コマンドを
1 つ実行する。
command
が省略されると、サブシェルが対話モードで起動される。 ?
[command]- ヘルプを表示する。
引き数がない場合、
telnet
はヘルプの一覧を表示する。 コマンドが指定された場合、telnet
はそのコマンドのヘルプ情報を表示する。
環境変数¶
telnet
は少なくとも環境変数
HOME
, SHELL
,
DISPLAY
, TERM
を使う。
他の環境変数は
TELNET ENVIRON
オプションを使ってリモート側に送られる。
ファイル¶
- ~/.telnetrc
- ユーザーがカスタマイズできる telnet 起動時の値。
履歴¶
telnet
コマンドは 4.2BSD
で登場した。
注意¶
“old line by line” モードの場合、 エコーを手動でオフにしなければならないリモートシステムもある。
“old line by line” モードや
LINEMODE
では、端末の eof
は、それが行頭の文字である場合にのみ認識される
(さらにリモートシステムに送られる)。
バグ¶
ソースコードが分かりやすくない。
翻訳者謝辞¶
この man ページの翻訳にあたり、 FreeBSD jpman project <http://www.jp.freebsd.org/man-jp/> による翻訳を参考にさせていただいた。
August 15, 1999 | Linux NetKit (0.17) |